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紀州のドンファンに遺言書が 事件の今後の手続きはどうなるの?

紀州のドンファンが遺言状を残していた!

この新たな情報は、文春のスクープなんですって。すごいですね。

これで事態は急展開するかもですね。

でも、記事を読んでいると、いくつかおかしな点と疑問がちらほら。

記事には「遺言状」と書かれていること

なんで、「遺言書が存在した」と書かないのでしょうか?

記事には「いわゆる自筆証書遺言書である」と書いてあるので、遺言書で統一したらいいのにって思います。

その理由を推測してみると、遺言状とされる書面には、ひらがなで「いごん」と書いてあったそう。

そしてA4用紙1枚の紙という状態ということですから、遺言書の体裁が整っているのか、疑問です。

自筆証書遺言は、手軽に作成できる反面、有効として認められるにはルールが決まっています。

以前の私のブログでも書きましたが、例えば鉛筆で書いたり、日付を「吉日」と書いたものなどは、無効となります

文春の記事からは、ボールペンで書いたものであるとか、確かに本人が書いた模様であるとか、その信憑性を窺わせる記述はありませんから、この点においては、何とも言えません。

これから裁判所による検認をするとも書いてありますし、おそらくまだまだ波乱含みとなるのでしょうね。

ドンファン氏の奥さんからすれば、遺言書がなければ遺産総額の4分の3を相続することができるからです。

その残りの4分の1をドンファン氏の兄弟姉妹で分けることになるはずでした。

しかし、遺言書には、「その全額を田辺市に寄付する」と書いてあるんですよね。

すると、妻には原則、相続される遺産はないことになります。

しかし、この場合でも、妻には相続人として遺産が必ず確保される「遺留分」という権利があります。

遺留分について

詳しくは、私の過去のブログを参照していただきたいのですが、今回の場合、原則は田辺市に遺産の100%が寄贈されます。

そして、妻としては当然納得できないでしょうから、ドンファン氏が亡くなってから1年以内に、「遺留分減殺請求」をすることによって、全財産の37.5%を取り戻すことができるのです。

なんで37.5%であるのかは、妻が本来であれば75%の遺産を相続できるはずのところ、遺言書の存在により遺留分として確保できるのは法定相続分の2分の1になるからです。

仮に遺産が10億あったとしたら、7億5千万円だったところ、3億7500万円になるんでしょ?

それでも個人として相続する額としては莫大な遺産に違いないのですが、本人さんにすれば、この差は大きいのでしょうね。

この遺言状で事は進んで行くのか

この遺言状が書かれたのは、2013年だそうです。

死亡された時から約5年前でしょ。

この間、今の妻と結婚されてるんでしょ。

ドンファン氏は当然ながら、結婚することにより相続の対象者が変わることも考えてらっしゃったはずですよね。

だったら、ドンファン氏は「遺言の撤回」をしていたことも考えられませんか?

遺言書は、一度書いても、何度でも撤回して書き直すことができます。

尚、遺言書が複数あった場合は、一番新しい日付の内容が有効となります。

遺言状の有効性

これから裁判所で検認されるということですから、その後には遺言状の真正性が問題になってくるのではないでしょうか。

だって、遺言して遺贈する先は、地方自治体ですよね。

一方、遺言書なければ、法定相続人だけで分けていたのですよね。

しかも、遺言書が有効であれば、今回の場合、兄弟姉妹には1円も相続する権利がなくなってしまいます。

兄弟姉妹には遺留分がないからです

妻も75%→37.5%に減額されるのですから、法定相続人の側からは、遺言状の心真正性を疑う主張があるのではないでしょうか。

遺言状が、なぜ今まで明るみにならなかったのか

この遺言状には、「いごん」と平仮名で書いてあるんですよね。

今まで、これほどの騒動になっていながら、遺言状の存在を表に出して来なかったのですよね。

一体誰が、この遺言状を保管していたのでしょうか?

ちなみに、相続人が被相続人(亡くなった人)を殺害した事実などがある場合等は、その加害者は相続人から廃除されます。

つまり、加害者となれば、1円たりとも相続することはできなくなるのです

この段階で遺言状の存在が明るみになる不自然さを考えると、相続人の誰かが犯人として捕まるまで待っていた、なんて、ない話し出でしょうけど、まるでテレビドラマみたいですね。

この事件は不可解な点が多く、警察による捜査も進展していないといいます。

遺言状についても、有効か無効か分かりません。

提言

ドンファン氏ほどのお金があるのなら、しかもお子さんもいらっしゃらないのでしたら、私なら絶対に公正証書遺言をお勧めしていたでしょう。

しかしながら、財産に関する争いは金額の多い少ないではないのが実態です。

なにしろ、日本における相続で争いがおきている原因の全体の約75%が5000万円以下の財産をめぐるものですから。

1000万円以下で約32%を占めます。

これはもう、他人事ではないですよ。

遺言は、公正証書遺言としましょう!

この方式での遺言なら、有効性を争われることは、原則ありませんから。