介在山林・介在原野とは|固定資産の評価はどうなるの?税金は?登記簿との関係は?

2019年5月31日

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農地は許可がなければ権利の変更(所有権の移転など)ができないことは、よく知られています。

都会であれ田舎であれ、農地を売買などで所有権を移転したり、誰かに貸したりすることは、農業委員会の許可(農地法3条許可)が必要です。

まずは登記簿にて地目の確認を

法務局で取得できる登記簿を確認すれば、その土地の地目が分かります。

ここに田や畑の地目で記載されていれば、原則として売買することができません。

田や畑の地目の土地を売買するためには、農業委員会から許可を得るか、農地ではないことの証明を得て、それ以外の地目に変更する必要があります。

ということは、それ以外の地目、例えば宅地はもちろん、地目が山林や雑種地、原野などであれば、原則として所有権の移転が出来ることになります。

しかし、登記簿での地目だけで判断すると、問題が生じる場合があります。

登記は法務局(国)が個人資産として所有権に関わる物権ついて管轄していますが、同様に地元自治体についても、固定資産である物権を管轄しています。

つまり、自治体は固定資産税を課税することを主とした目的のため、別途、独自の基準で判断して地目(課税地目)を設定しているのです。さらに、法務局の登記簿上は1つの土地(一筆)であっても、市町村の固定資産課税台帳上では地目を2つ以上に分けて課税することもあります。これを「分属評価」と言います。

参 考 記 事

これが課税(現況)地目であり、宅地、原野、山林、田、畑などの違いで、固定資産税は大きく変わります。

市区町村の課税台帳でも地目の確認を

なぜ登記簿と課税地目が一致しないのかと言いますと、その原因は、登記は申請主義ですが、固定資産評価は自治体が調査することにより評価決めをしているところにあります。

登記は基本的に、所有者が登録・変更しなければ、誰も何もしてくれません。

一方、固定資産評価は、管轄する自治体が職権で行います。

固定資産評価が変更される仕組み

例えば新築の家を建てるとします。

登記簿上の地目は山林であったとしても、建築完了後において、そこは「宅地」として課税台帳上で変更されます。

その土地上に家が建つ=宅地ですから、よって、固定資産税も宅地として評価するという仕組みです。

また、建物にしても、新築するには建築確認が必要ですから、自ずと自治体は新築の事実を知ることになります。

すると、完成後の数か月以内に、自治体の固定資産税担当の職員が「ピンポーン」とやってきて、宅内を拝見し、評価額を算定するための参考にするのです。

固定資産の評価は3年毎に見直すことになっている

土地はもちろん、建物も経年劣化を考慮して、評価替えが行われます。

つまり、古くても3年以内のスパンで、現況として適正な評価をしようと努めているのです。

これは、価格(評価額)に限ったことではありません。

課税(現況)地目についても、見直しの対象になります。

例えば、昔は山林で登記していた土地を、田や畑にして耕作していれば、登記簿上の地目はそのままに、固定資産評価の地目は現況として、田や畑になっていることがあります。

もし仮にお父さんの代のときに課税地目が変更されたことを息子が知らないで相続しているということは、可能性として考えられます。

その息子さんが、登記簿上の地目だけしか確認せずに売買しようとしたら、もしかすると後で問題になることが、有り得なくはありません。

この課税地目は現況を示しているはずですから、それが原因で所有権移転できないことが、希なケースで生じるためです。

「農地介在山林」や「農地介在原野」などの表示にご注意を!

さすがに課税(現況)地目が田や畑になっていれば、「売れないかも」と気付くでしょう。

でも、売買契約の段階までは気付かずに、契約が成立した後の所有権移転登記の段階で、問題になることがあるのです。

それは、課税地目が「農地介在山林」や「農地介在原野」などの場合です。

「農地介在△△」とは、登記簿上は地目が△△だけど、現況は農地が混在しているよ、ということを表しています。

この表示は、市区町村の固定資産課税台帳に記載されています。

つまり「固定資産課税明細書」にも、「固定資産評価証明書」にも記載されるということです。

土地の売買による所有権移転登記申請には、「固定資産評価証明書」の添付が必要です。

これは、知り合いの司法書士の先生に法務局で確認してもらったのですが、実際に固定資産評価証明書に「農地介在山林」や「農地介在原野」などの記載があれば、非農地証明書の添付をお願いすることがあり得るとのことでした。

しかし、ケースバイケースだとも回答されたそうです。

売買契約の前に、課税(現況)地目の確認までするのが安全

不動産会社に仲介をお願いしない個人間売買のときは、特に要注意です。

法務局で課税科目が「農地介在△△」を理由に申請が否認されてしまえば、所有権が移転できません。

この場合、農業委員会の農家台帳にも登載されている可能性があります。

もしそうだとしたら、農業委員会に非農地証明願を申請し、農家台帳から抹消してもらわなければなりません。

時間がかかりますし、許可されるか分かりません。

売買契約で特約条項を定めていたとしても、損害が発生すれば、不利益が生じます。

まとめ

土地が自治体の固定資産台帳に「農地介在山林」や「農地介在原野」などとして把握され、農業委員会の管轄になっていれば、売買時に問題となって売却できなくなる恐れもあります。

不動産は大切な財産ですから、まずは所有する土地の現状把握からはじめたいですね。

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Posted by synce-office