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職権削除って、何?行政から住民登録を取り消されることって、あるの?

2019年8月9日

ある日突然、住民票が取れなくなる?

衝撃的な見出しを書きましたが、もちろん、そんなことは普通はありませんので、ご安心ください。

住民票が発行されないということは、その自治体に住民登録されていないことになりますよね。

例えば行政が、「住民税の支払いを拒む人は、うちの自治体には必要ない。だから登録抹消だ!」なんてことしたら、大問題ですよ。

もちろん、そんなことはできません。

でも、現実的には、何らかの理由を持って、自治体が特定個人の住民登録を「職権削除」することは行われています。

それって、文字通りの職権乱用??

いえいえ、特別な理由がある場合に限って、認められている行政手続きです。

たとえば、住民登録されている住所地に、実際に住んでいない住民がいるとしますよね。

その場合、行政の判断においてその誤りを正す必要が生じれば、自治体は居住の実態を調査することがあります。

ただし、職員の独自の判断基準で住民登録の抹消が行われたのでは、居住者が行政サービスを適切に受けるという権利が侵害される恐れがあります。

そのために、自治体では「住民基本台帳実態調査に係る事務取扱要領」を制定し、その条文には、住民登録の職権削除を行うための要領が明確に定められているので、自治体はこれに従って、手続きを行います。

自治体はこの要領に反して、住民の居住実態の調査や職権削除を行うことはできないのです。

なお、自治体が居住に関する実態調査を実施するには、次の要件を満たすことを必要とする場合が一般的のようです。

(1) 住民から届出があった場合において、その届出が事実に反する疑いがある場合

(2) 首長(市町村長)が、その責務を管理執行するに当たり、または委員会等他の行政機関から通知もしくは通報を受けた場合において、住民票の記載事項に事実に反する疑いがある場合

(3) 首長(市町村長)が特に必要と認めた場合

その調査の結果、住民登録抹消の必要があると判断されれば、職権にて削除が行われます。

戸籍の附票」にも「職権削除」と記載されます。

これにより、名実ともに「住所不定」となってしまいます。

住所不定では、現在の本当の住所にて住民登録の申請を自分で行わない限り、当然ながら行政サービスは受けられません。

病院に行くにも、保険の適用が受けられないので、治療費は全額の支払いになります。

印鑑登録もできませんから、印鑑証明書が必要な重要な契約も、できなくなります。

生活する上で支障を来すことはもちろんですが、住民登録をしない、もしくは居住している実態を正確に登録しないことは、法律(住民基本台帳法)に違反する行為です。

罰則を科されることもありますので、引っ越しをしたら、忘れずに14日以内に自治体へ転入届を提出しましょう。

自治体からの手厚い行政サービスを受けるのは、居住者の権利です。

そのためには、住民税などの納税は義務として、必要なことですね。