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元SMAPのTV出演で圧力が?公正取引委員会がジャニーズ事務所を注意した背景とは?

2019年7月20日

優越的な地位にある存在が忖度を生む

昨日のニュース速報で、ジャニーズ事務所を独立した元スマップのメンバーである稲垣吾郎氏、草彅剛氏、香取慎吾氏をテレビ番組に出演させないよう事務所側がテレビ局に求めていた疑いがあり、これが独占禁止法違反(不公正な取引方法)に繋がる可能性があるとして、公正取引委員会が同事務所に注意したと報道されました。

これは極めて異例な措置で、芸能事務所からの芸能人の移籍に関する注意としては初めてとみられるようです。

ジャニー喜多川氏が亡くなられ、その功績から世間は追悼ムードの中での報道ですから、公正取引委員会の強い意志と言いますか、意図的なものを感じます。

これに対し、ジャニーズ事務所は公式のホームページにて、そのような事実はないと否定されています。

 

もし事務所側が実際に圧力をかけていたとすれば、極めてリスクがあります。

もし音声などの証拠が出れば、明確な独占禁止法違反となる恐れがあるからです。

足跡を残すようなことはしないとすれば、残る可能性はテレビ局による「忖度」です。

TV局とすれば、事務所の他のタレント(アイドル)を起用しにくくなる恐れが万一でもあるのなら、その懸念を排除しておこうとするものです。

今回、公取が動いたのは、このような背景があったと考えられます。

 

公正取引委員会は、企業の経済活動の監視役

その目的は、「消費者の利益を守ること」です。

今回の事案にしても、特定のタレントを起用しないことで、一部の企業の利益もしくは利権が守られていた可能性があると公取は判断したわけで、その状態は消費者にとって不利益ですよね。

だって、TV出演するタレントが制作側の意図により、限られるわけですから。

しかも、出資者であるスポンサーの意向ではなく、単に制作側の自己都合によるものであるところが、問題なのだと思います。

「忖度」という、目に見えないもので推し量って起用を見送っていたとすれば尚更で、この状況を打開できる存在があるとすれば、やはり公正取引委員会だと言えます。

 

忖度は、どこの業界にも潜む問題

比べるには業種も規模も違いますが、出版業界にも忖度により独禁法に抵触してしまう危険があります。

出版業界は、出版社が書籍や雑誌を発行したなら、それが書店の店頭に並ぶために問屋のような機能を果たす「取次ぎ」という存在があります。

現在は出版不況の影響もあって、実質は取次ぎは大手2社の独占のような状態にあります。

また、書店も二極化が進み、大手ナショナルチェーンが大きな売り上げを占める一方で、その他ほとんどの零細書店は年々売上の減少に苦しんでいる状態です。

もし、力のある書店が、「あそこの書店が邪魔だ」として暗に取次ぎに圧力を掛けたなら、まさに公正な取引を阻害する結果となります。

なにしろ、取次ぎは実質大手2社しかなく、しかも近年は物流などの効率化のため提携をしていて、完全な競争原理は働いていないような状況ですから、取引停止となった書店は他に代替してくれる取次が確保できず、もはや出版物を入手する術が物理的に不可能となり、営業を継続する道が断たれるのです。

優越的地位の濫用とも密接に関係しているのです。

芸能界においても書店業界においても、このような状態に置かれたとすれば、徹底的に争うべきです。

 

排除命令ではなく、「注意」としているのがポイント

今回のジャニーズ事務所への「注意」にしても、力のある存在に「忖度」するという風潮のような空気感に、公正取引委員会は歯止めを掛けたかったのではないでしょうか。

他の事務所でも所属タレントの独立の際には、芸名を使わせないとか、所属タレントの共演をNGにするとかの問題が取り上げられることがあります。

事務所側としては、経費を掛けてタレントを育ててきたのに、事務所から独立したタレントが活躍して売り上げを伸ばすことが面白くないのは、気持ちとしては分かります。

だからと言って、自由競争を阻害することは法的にも認められないことだと思います。

もし、事務所と円満退社できなかったタレントは使わない、使えないような空気が業界内に蔓延することが常態化すれば、明確な圧力がなかったとしても、その状況は廃除されるべきです。

そうでなければ、力のある存在に弱者は、何も出来なくなってしまいます。

今回の公取の措置は、まさに”注意”喚起だったのではないでしょうか。

 

活躍の場は多様化している現実

しかし、インターネットが普及した今、タレントの活躍の場はテレビばかりではありません。

実際、元SMAPの3名の方は、ネットの番組のほか、CMなどでもご活躍されています。

もし今回の注意の後も、民法テレビにおいて出演がないような状況が続けば、公取が動くことはもちろん、ますますTVというコンテンツから視聴者が離れる傾向が進むような気がします。

タレント事務所は現在もこれからも、TVでの収益に期待を掛けているはずです。

私たち消費者にとって、TVという存在が魅力のあるコンテンツとして存在するためにも、他の事務所も問わず、能力や才能がある人が自由に活躍できる公正な場であって欲しいですね。

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Posted by synce-office