社会福祉のこと
社会福祉について
行政書士の仕事は幅広く、よく分からないとおっしゃる方が多いです。
官公署への手続きなどの許認可業務と、権利義務や事実証明に関する書類の作成が主ではありますが、そのほかもあります。
私も特に制限して業務をしていませんが、「専門は?」と聞かれると、「社会福祉です」と答えています。
京都では社会福祉を専門にされている行政書士は、少ないのではないかと思います。
もちろん相続・遺言や法人設立、官公署への許認可申請など、行政行政書士が一般に行っている業務も行っていますよ。
分かりやすく言えば社会福祉は、高齢者、障害者、児童の、いわゆる社会的に弱い立場にある人に、人として幸福に生活していただくための社会制度だと思っています。
みなさんにとって身近なことであって、おそらく多くの人が何らかのケースで関わるとすれば、高齢者の「介護」でしょうか。
ご両親やご本人自身も、いつか介護が必要な状態になり、誰かの手助けが必要になるかもしれません。
私はファイナンシャルプランナーでもありますから、ご相談を受けた方には、生活をされるうえでの金銭的な面も含めたアドバイスをすることもあります。
先日は、ファイナンシャルプランナー関係の研修会に参加して、高齢者の住宅事情を学んできました。
率直な感想は、「切ないなあ」というものです。
例えば、比較安い利用料で入所してサービスを受けられる特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)は、京都府内において施設をすべて合わせた定員が12,000床ほどであるのに対して、入所できずに待機されている方は、その倍の人数ほどがいらっしゃいます。
その受け皿として、最近よく建設されているのが、「サ高住」と呼ばれる「サービス付き高齢者住宅」です。
ここでは安否確認と生活相談のサービスは必ず提供されますが、そのほかは食事が提供されるなどの付加的サービスとなります。
しかし、ここで言うサービスは、「介護サービス」を指していないんです。
これを勘違いされている方も多いと思います。
「サ高住」は、いわば高齢者向けのマンションで契約の形態も賃貸借契約です。
介護サービスは外部のスタッフのよる提供となります。そのために、介護保険は「居宅サービス」となって、施設の利用料に含まれません。
一方、例えば「特養」は、施設を利用するための契約は利用権方式で、入所すれば施設のスタッフが日常生活の介護や健康管理などをしてくれます。
このように、高齢者施設の種類によって、受けられるサービスや料金などが大違いですね。
部屋が空いているからと、とりあえず入るものではないように思います。
行政書士として、ファイナンシャルプランナーとして情報収集に務め、その人に合った生活スタイルを一緒になって考え、適切にアドバイスさせていただきたいと考えています。