新しい図書カードのこと
2016年6月から図書カードが新しくなりました
名前は「図書カードNEXT」です。
デザインが全体的にかわいくなったイメージですね。
デザイン以外にも大きく変わった点がいくつかあります。
①PET素材から紙(耐水紙)に
②磁気カードからバーコード(QR)に
③有効期限が10年間に
書店にとっては、②が一番大きな変更でしょうか。
カードを読み取る端末が交換になって、バーコードリーダーになりました。
仕組みは、LANでインターネットに繋がっていて、お客様が図書カードで本を購入される際には図書カードのバーコードを読み取り、センターと通信をして、そのカードの残高を照合して、残高から差し引きます。
センターと通信する時間がこれまでの処理よりも少しかかりますが、それほどお待たせすることはありません。
この作業が必要なので、金券ショップでの買い取りは、おそらくされないと思います。
書店が使用する端末がなければ、図書カードの運営会社と情報の照会ができないからです。
カードにパンチ穴が空きませんから、未使用か引き落とし済みなのかは、カードを見ただけでは判断できないからです。
「スマートフォンなどでも残高照会ができるようになった」とされているのは、カード裏面の部分をスクラッチの方法で削れば、固有の番号が出てきます。
その番号を自分の携帯など端末に入力すれば良いのですが、スクラッチすると、当然に新品ではなくなりますから、金券ショップでは売れませんし残高照会もしてくれません。
しかし、金券ショップでも、図書カードNEXTの買い取りはしなくても、販売はしています。
安く購入するルートがあるそうなのですが、どこから仕入れているのでしょう?
気になりますね。
これまでは消費者から買い取っていると思っていたのですが、今後は物理的に業者ルートしかないということになります。
考えたくはないですが、書店が横流しをしたとしても、利益が出るものではありませんし、なにより倫理に劣る行為です。
ではどこから?犯罪の温床になっていないことを望みます。
一方、お客さんにすれば、大きい変更点は、②と③ですね。
「紙素材」は、正直なところ安っぽさが否めません。改悪だと思っています。
私は数年前、新しい図書カードを検討する場において、書店の立場でこれを指摘しました。
「質感が落ちるのでやめて欲しい。金券としての価値を下げる変更になるので、利用者の流出に繋がりますよ」と警鐘を鳴らしました。
担当者さん、検討するって言ったじゃあないですか。
なのに、やっぱり紙ですか。
QUOカードに負けちゃいますよ。
使用期限を設けるのは国の方針なので、やむを得ない措置だと思います。
書店としては、無期限であって欲しいところでした。
ちなみに、5月まで販売していた図書カードは無期限で使用できますので、ご安心ください。
贈答用の金券では、図書カードが一番最適だと私は思っています。
それは利用のしやすさ、需要、イメージ、カードの質感、などでしたが、その座が危うくなったとしたら、残念です。
まとめ
図書カードは贈り物に最適です。でも、紙製なので、高級感がありません。
せめてカードの素材を見直してくれないかな。