今年も皆様にお世話になりました
今日は大晦日
平成28年も暮れようとしています。
今年1年は、お陰様で忙しくさせていただきました。
業務の幅が広がったと言いますか、「これも行政書士の仕事です。やりますよ。」というようなことが、たくさんありました。
今までは、「経験がないので」と断ってきたようなことも、採算度外視でさせていただいたこともあります。
もちろん、行政書士の業務として適正な範囲で、ですよ。
お陰で勉強にもなりましたし、お客様に喜んでも貰えました。
そんな時、この仕事って、やりがいがあるなあと、心から思います。
もちろん、全てがお客様の希望通りになったわけではありません。
私の手から離れて、提携先の弁護士の先生にお願いする事案もありました。
私人の間では、例えば契約にしても相手があってのことですから、希望通りの内容が全て通るとは限りません。
許認可の申請にしても、行政には明確な基準がありますから、それに適合しないと目的は達成できません。
何でもそうですが、目的という目標に向かって、達成するためには、どこまで努力できるか、どこまで譲歩できるか、ですね。
そこには意識もそうですし、金銭面でも同じことが言えると思います。
そのなかで私は、第三者の立場から、適切にアドバイスをして差し上げるのが、最も重要な役割だと思っています。
例えば、今年で言えば、お客様が事業を立ち上げられる傍ら、その利用者を有料で送迎したいというご依頼がありました。
そのお客様は、よく勉強をしておられて、この場合には、運送事業の許可が必要であることもご存じで、その許可申請を私にお願いしたいという依頼でした。
この場合は一般乗用旅客自動車運送事業の許可が必要とされ、税金(登録免許税)なども含めますと、申請手続きには相場では40万円~70万円ぐらいかかります。
私としても、大変有難いご依頼です。
しかし、お話をお聞きしていると、本業の事業をこれから立ち上げ、しかも、利用者の送迎がなくても事業は成立し、あくまでサービスの一環で考えておられることが分かりました。
一般乗用旅客自動車運送事業は、有償で人を運送する場合に該当しますから、個人であっても、いわゆるタクシー会社が取得するものと同じ許可を申請しなければなりません。
しかも新規の申請時のほか、報告義務などもあって、維持管理に手間もコストもかかります。
このまま申請手続きをしても、費用対効果で見合わないことが予見されましたので、ご依頼していただいたお客様には、許可となる制度の概要を丁寧にご説明した上で、「今は本業をまずは軌道に乗せられることを優先されるべきで、その後にやはり有償での送迎が必要であれば再度検討されてはいかがですか?」という私の考えをお伝えしました。
その結果、今回は依頼は見送りをされましたが、今でもやはり、それでよかったのではないかと思っています。
ご依頼される方の目的に合致して、それが利益に繋がるのでなければ、私も全力で応援して差し上げることができません。
全ては依頼者の利益のため、私たちの仕事があると思っています。
これからも、この気持ちを忘れずに貫いて仕事をしていきたいと思っています。
この1年、仕事で関わり携わった皆様に感謝です。
来年もよろしくお願いいたします。